アウディA5スポーツバックの欠点を知る前に

「スタイリッシュな見た目と高級感」で人気のアウディA5スポーツバックですが、実際に購入したユーザーの中には後悔の声も存在します。

たとえば「乗り心地が思ったより硬かった」「思ったより維持費がかかる」など、見た目やスペックだけでは分からない“弱点”があることをご存知でしょうか。

こうした点を知らずに購入してしまうと、納車後に「こんなはずじゃなかった…」と感じるリスクがあります。

この記事では、購入後に後悔しないために、アウディA5スポーツバックのよくある欠点や気になる点を徹底解説します。

筆者自身も試乗経験やユーザーレビューをもとに、実際のデータに基づいて内容をまとめているので、これから検討している方の判断材料になるはずです。

この記事で分かること

  • アウディA5スポーツバックに見られる5つの代表的な欠点
  • 走行性能や快適性に関するユーザーの不満点
  • 内装・装備の使用感とその注意点
  • 維持費・中古購入時に注意すべきポイント
  • ライバル車との比較で見えるA5スポーツバックの特徴

走行性能に関するアウディA5スポーツバックの欠点とは?

エンジン性能に物足りなさを感じる声も

アウディA5スポーツバックには、2.0L直列4気筒ターボエンジンが搭載されています。加速性能は十分であるものの、一部のユーザーからは「走りにパンチがない」「刺激が足りない」との声もあります。

特にスポーティさを求める方にとっては、動力性能が期待に届かないと感じる場合があります。

ハンドリングがやや重めで慣れが必要

アウディA5は全体的に車体が重いため、ステアリング操作がやや重たく感じられる傾向があります。

取り回しやすさを重視する方や、軽快なフィーリングを求める方には少々扱いづらいという意見もあります。

特に都市部での低速走行や狭路では運転疲労につながる可能性があります。

街乗りではオーバースペックとの意見も

アウディA5スポーツバックは、ドイツ車らしい高剛性と安定感が特徴です。しかしその反面、街中の短距離移動では「性能を持て余してしまう」という声もあります。

  • 発進加速が強すぎて扱いにくい
  • アイドリングストップの反応が鈍い
  • 燃費性能が街乗りでは活かしづらい

ハイブリッドモデルに対する不満点

アウディA5の一部グレードにはマイルドハイブリッドシステム(MHEV)が採用されています。しかし、燃費改善の効果が思ったより小さいという意見も少なくありません。

グレード 実燃費(市街地)
40 TFSI MHEV 約9.5km/L(※ユーザー報告)
45 TFSI MHEV 約8.8km/L(※カタログ値よりも低い)

電動モーターの恩恵が少なく、従来モデルとの差を体感しづらい点が課題です。

高速走行時の静粛性に若干のムラ

高速走行時の風切り音やロードノイズについて、一部のオーナーから「思ったより音が入ってくる」との指摘があります。

特に20インチホイールを装着しているグレードでは、タイヤからの音が車内に響きやすくなる傾向があります。

長距離運転を頻繁に行う方は、ホイールサイズやタイヤ選びに注意が必要です。

乗り心地・快適性に関する不満点とは?

サスペンションが硬めで路面状況を拾いやすい

アウディA5スポーツバックはスポーツ志向のサスペンション設計が特徴です。しかし、乗り心地の面では「段差を拾いやすく、硬い印象」という声が多く見られます。

実際、ユーザーのレビューでは以下のような不満が目立ちます。

  • 舗装状態が悪い道では振動が大きい
  • 後席での揺れが気になる
  • 長時間の乗車で腰に負担がかかる

コンフォート性を求める方には不向きな一面があるため、試乗で確認することをおすすめします。

後部座席の足元が狭いと感じるユーザーも

クーペライクなボディラインの影響で、リアシートの足元や天井の圧迫感を指摘する声があります。

座席 足元スペース(実測)
前席 約950mm
後席 約750mm(※平均よりやや狭い)

特に大柄な成人男性にはやや窮屈に感じられる可能性があります。

車高が低いため乗り降りしにくい場合がある

アウディA5スポーツバックの車高は約1,385mmと、一般的なセダンよりもやや低めです。

このため、次のような点で乗り降りのしづらさを感じる方がいます。

  • 腰を大きくかがめる必要がある
  • ヒールを履いた状態では乗り込みにくい
  • 高齢者や子どもには不向きとの指摘も

日常的に家族を乗せる用途の場合、乗降性は重要な検討ポイントです。

シート形状が体格に合わないことも

A5のシートは欧州基準で設計されており、やや硬めでホールド性重視の作りです。

しかし、体格によっては「フィットしない」「疲れやすい」といった意見も見られます。

評価項目 ユーザー評価
座り心地 4.0(5点中)
ホールド性 4.5(体格差あり)
長時間快適性 3.6(やや不満の声あり)

長距離運転時の疲労が気になるケース

A5スポーツバックは高速安定性に優れていますが、硬めの乗り心地と音の反響により、長距離移動では疲労を感じやすいというユーザーも存在します。

特に以下のようなシーンで不満が出やすいです。

  • 片道100km以上のドライブ
  • 後部座席での居住性を重視する使い方
  • 静粛性やクッション性を求める層

実際の長距離走行テストやレンタカー利用などで感触を確かめることを推奨します。

アウディA5スポーツバックの内装・装備の気になる点

インフォテインメントの操作性に改善の余地あり

アウディA5スポーツバックは先進的なインフォテインメントシステムを搭載していますが、直感的な操作性に欠けるという声も見られます。

  • ボタン配置が分かりづらい
  • メニュー構造が複雑で設定が見つけにくい
  • タッチパネルの感度がやや鈍い

走行中の操作は安全面からも課題となるため、音声操作との併用が推奨されます。

ナビの精度や更新頻度に対する不満

純正ナビゲーションは見やすさに定評がありますが、地図の更新頻度が低く、最新の道路情報に弱いとの意見が寄せられています。

実際に以下のようなケースが報告されています。

  • 新設道路が表示されない
  • ナビ誘導のルートが遠回りになる
  • 渋滞情報の反映が遅れる
不満点 ユーザー評価例
更新の頻度 「半年ごとでは足りない」
誘導の精度 「Google Mapsの方が正確」

スマホ連携機能の相性問題

Apple CarPlayやAndroid Autoに対応しているものの、接続の安定性にバラつきがあるとの報告があります。

特に以下のような点が指摘されています。

  • Bluetooth接続が途切れやすい
  • USB接続時に反応しない端末がある
  • アプリによって表示が崩れる

事前にスマートフォンとの互換性を確認することが重要です。

エアコンの効きが均一でないという声

デュアルゾーンオートエアコンを搭載していますが、後部座席への冷暖房の効きが弱いというレビューも見受けられます。

部位 体感温度(ユーザー感想)
運転席・助手席 快適(冷暖房効果良好)
後部座席 やや暑い/寒い

家族での使用や後席利用が多い方は、風量や吹き出し口の位置を意識する必要があります。

内装の質感が価格帯の割に物足りないという意見も

アウディはプレミアムブランドとして知られていますが、一部のパネルや樹脂部分の素材感に対し「期待よりも安っぽい」と感じるユーザーもいます。

  • ドアトリムの素材が硬い
  • センターコンソールに傷が付きやすい
  • ピアノブラック調の部分が指紋で汚れやすい

価格帯を考慮すると、もう一段階上の質感が欲しいと感じる層も少なくありません。

維持費・ランニングコストに関するデメリット

故障時の修理費用が高額になる傾向

アウディA5スポーツバックは輸入車のため、部品代や工賃が高めに設定されています。

以下のような修理事例では、国産車よりも費用がかさむ傾向があります。

修理内容 参考費用
エアコンコンプレッサー交換 約120,000円
タイミングチェーン交換 約250,000円

ディーラー修理は特に高額になるため、事前に工賃を確認しておくことが大切です。

輸入車特有の部品調達コストがネック

一部パーツは国内在庫がなく、本国からの取り寄せが必要になるケースもあります。

これにより、次のようなリスクが伴います。

  • 納期が2週間以上かかる
  • 部品価格が日本車より2〜3割高い
  • 中古部品の流通が少なく、選択肢が限られる

定期点検や車検費用が高め

アウディ正規ディーラーでの12ヶ月点検や車検は、基本料金が高額です。

項目 費用目安
12ヶ月点検(ディーラー) 約30,000円〜45,000円
車検(法定費用込み) 約120,000円〜160,000円

コストを抑えるには、認証工場や専門ショップの活用も選択肢となります。

保険料が国産車よりも割高

アウディA5は車両価格や部品コストの影響で、自動車保険料が高くなる傾向にあります。

  • 車両保険の対象額が高いため保険料が上がる
  • 盗難リスクによる料率クラス上昇
  • 20代では年間保険料が約150,000円を超えるケースも

燃費性能が期待ほど伸びないケースも

WLTCモードでは13.9km/Lとされていますが、実燃費は街乗り中心で約8〜10km/Lという報告もあります。

走行条件 実燃費
市街地(渋滞多め) 約8.2km/L
郊外道路(流れ良好) 約11.5km/L
高速道路(定速巡行) 約13.0km/L

燃費を重視する場合は、軽量なモデルやハイブリッド車と比較することが重要です。

中古購入・リセールにおける注意点

中古市場では値落ちが激しい傾向がある

アウディA5スポーツバックは新車価格が高い割に、中古車としての価格下落が早い傾向があります。

年式 新車時価格 現在の中古価格
2020年式 約650万円 約360万円
2018年式 約630万円 約250万円

3年で50%以上下がるケースもあるため、購入後の価値減少を見越して検討しましょう。

人気グレードと不人気グレードでリセール差が大きい

同じアウディA5でも、グレードごとの需要差がリセールに影響します。

  • 「Sライン」は人気が高く、売却時も高値がつきやすい
  • 「ベースグレード」は装備差から値落ちしやすい
  • ボディカラーも白・黒以外は評価が下がる傾向

購入時には将来の売却まで見据えた選択が重要です。

修復歴の有無により価格差が顕著

中古車市場では、修復歴あり車は大幅に価値が下がります

アウディA5の場合、以下のような傾向があります。

  • 修復歴なし:300万円前後
  • 修復歴あり:200〜240万円まで下落

信頼できる販売店で、整備記録や第三者評価の確認を徹底しましょう。

車検残・メンテ履歴の確認は必須

中古購入では、維持コストの予測が重要です。

チェック項目 確認ポイント
車検残 1年以上あるか(直後の出費を防げる)
整備記録簿 定期点検・部品交換歴が記載されているか
消耗品の状態 ブレーキパッド・タイヤ・バッテリーなどの摩耗度

年式・走行距離により故障リスクが急増

アウディA5は耐久性が高い反面、一定の年式や走行距離を超えると故障率が上昇します。

  • 7年落ち以上は電装系トラブルの報告が増加
  • 走行距離8万km超でミッション系の不具合リスク
  • エアコン・センサー類の修理が頻出

保証付き販売や延長保証の有無も購入判断材料になります。

他車との比較で見えるA5スポーツバックの相対的弱点

BMW 4シリーズ グランクーペとの違い

BMW 4シリーズグランクーペは、走行性能と操縦安定性で高評価を得ています。

一方で、アウディA5スポーツバックは静粛性や内装デザインで優位とされますが、次のような差が指摘されます。

  • ハンドリング性能:BMWがよりスポーティ
  • パワー感:高回転域の伸びがBMWに軍配
  • 室内空間:A5は後部座席がやや狭い
比較項目 BMW 4GC アウディA5SB
加速性能(0-100km/h) 約5.8秒 約6.4秒
荷室容量 470L 465L

メルセデスCLAシューティングブレークとの比較

CLAシューティングブレークは、スタイリッシュなデザインと実用性を両立しています。

A5スポーツバックと比べて、次のような違いが見られます。

  • ラゲッジ容量はCLAが広い(505L)
  • デジタル装備はCLAが先進的
  • 価格帯はA5の方がやや上

価格対装備のバランスではCLAに軍配が上がる場合もあります。

国産スポーツセダンとのコストパフォーマンス比較

トヨタ・カムリやマツダ6などの国産上級セダンと比較すると、維持費と価格差が明確に現れます。

車種 新車価格 年間維持費(概算)
アウディA5SB 約670万円 約60万円
トヨタ カムリ 約430万円 約40万円

価格に見合った価値を感じるかは、ブランドや乗り味へのこだわり次第です。

装備内容の差異と価格帯の妥当性

輸入車のA5は、先進装備がオプション扱いになることが多く、同価格帯の国産車よりも割高に感じられることがあります。

  • 360°カメラやヘッドアップディスプレイが非標準
  • LEDマトリクスライトは上位グレード限定
  • コネクテッドサービスの内容も限定的

装備重視の方は、見積もり段階でオプション構成をしっかり確認しましょう。

高級感よりスポーティさを重視する人向き?

アウディA5スポーツバックは、エレガントさと走行性能を両立していますが、高級感という点ではライバルと明確に差が出る場合があります。

次のようなニーズには特にマッチしやすい傾向です。

  • 欧州車らしいスポーティなデザインを好む
  • 硬めの乗り味や低重心設計を評価する
  • ブランド性より走行性能を重視

反対に、上質さやラグジュアリー感を求める方には他車の方が適する場合もあります。

よくある質問と回答

アウディA5スポーツバックの致命的な欠点はありますか?

致命的というほどの欠点は少ないですが、維持費の高さと後部座席の狭さは多くのユーザーが指摘しています。

  • 修理費用が国産車より2〜3割高い
  • リアシートの足元スペースは約750mmとやや窮屈

実用性を重視する方や、家族利用が多い方には合わない可能性があります。

故障しやすい部位や頻度は?

電装系トラブルと冷却系パーツに関する報告が比較的多い傾向にあります。

部位 主な症状
センサー類 エラー警告灯が頻繁に点灯
ウォーターポンプ 冷却水漏れや異音が発生

5年・5万kmを超えたあたりから故障件数が増えるという声もあります。

アウディA5スポーツバックの維持費は月額いくらぐらい?

年間の維持費は約60〜70万円前後で、月額換算でおよそ5〜6万円となります。

  • 任意保険:約15,000円/月
  • 燃料代:約12,000円/月(実燃費9.5km/Lで月1,000km走行)
  • メンテナンス費:約10,000円/月(点検・タイヤ・オイル等)

走行距離が多い方や純正パーツ交換が必要な場合、費用はさらに上がります。

中古で買う場合、避けた方が良い年式はありますか?

2017〜2018年式の初期モデルには、電子制御系のリコール・不具合報告がやや多めです。

中古車を選ぶ際の注意点:

  • 整備記録簿があるかを必ず確認
  • エンジン始動時に異音がないかチェック
  • 走行距離7万km以上は消耗部品の劣化に注意

燃費性能はどれくらいですか?

カタログ上はWLTCモードで13.9km/Lですが、実際は次のような数値が多く報告されています。

走行環境 実燃費の目安
市街地 約8.5km/L
郊外 約11.0km/L
高速道路 約13.0km/L

走り方や交通状況により燃費は大きく変動します。

スポーツバックとセダンの違いは何ですか?

最大の違いはボディ形状とラゲッジ容量です。

  • スポーツバックは5ドアハッチバック、セダンは4ドア
  • 荷室容量はスポーツバックの方が広い(最大1280L)
  • セダンの方が剛性が高く乗り心地が硬め

実用性を求めるならスポーツバック、走行性能を重視するならセダンが適しています。

まとめ:アウディA5スポーツバックの欠点を把握して後悔のない選択を

アウディA5スポーツバックは、洗練されたデザインと欧州車らしい走行性能を兼ね備えた魅力的なモデルです。しかし、実際に所有するとなると、さまざまな視点からの検討が欠かせません。

後悔を避けるためには、見た目やカタログスペックだけで判断しないことが重要です。維持費・快適性・中古価値など、実用面に関する情報もあわせて把握することが必要です。

この記事で紹介した欠点や注意点をもとに、自分にとって本当に合う車かどうかを見極めましょう。

  • 走行性能や内装の質感にこだわる一方で、乗り心地や操作性にクセがある
  • 維持費は高めで、保険・点検・燃費コストは国産車より割高
  • 中古購入時には、グレード・年式・整備履歴の確認が必須
  • ライバル車と比較すると、装備内容と価格のバランスが分かれる
  • FAQでも挙げたように、ユーザーの声や実例を参考に慎重な判断を

本記事が、アウディA5スポーツバックの購入を検討する方にとって、有益な判断材料となれば幸いです。