【保存版】アウディA5グローブボックスの外し方|プロ整備士が解説
アウディA5のグローブボックス外し方を解説する理由
「グローブボックスを自分で外したいけれど、壊しそうで不安」そんな声をよく耳にします。実際にアウディA5の内装パーツは精巧にできており、適切な手順を知らずに作業すると故障の原因になりかねません。
しかし、正しい知識とポイントを押さえれば、専門業者に頼らずとも安全に取り外すことが可能です。本記事では、プロ整備士の視点から、初心者でも分かりやすいように手順を丁寧に解説していきます。
「どこにネジがあるのか?」「工具は何を使えばいい?」「エアバッグに干渉しないか?」といった疑問にも明確に答えます。
自己流での作業は、内装破損やエアバッグ誤作動につながるリスクがあります。必ず順を追って確認しながら進めてください。
この記事で分かること
- アウディA5のグローブボックス構造と注意点
- 取り外しに必要な工具と準備手順
- ネジ位置や配線の扱いなど、具体的な手順
- よくある失敗と安全に作業するためのコツ
- 関連パーツやFAQなどの実用情報
アウディA5のグローブボックスとは?基本構造と役割
グローブボックスの機能と目的
グローブボックスは、車内収納の中でももっとも使用頻度の高いパーツです。主に車検証、保険書類、取扱説明書などを収納する場所として利用されます。また、車種によっては冷却機能や照明が内蔵されているモデルもあり、機能性も多様です。
A5に搭載されている特徴的な仕様
アウディA5のグローブボックスは、ダンパー機構と静音開閉機構が搭載されています。これにより開閉時の音や衝撃が軽減され、上質なユーザー体験が得られます。
また、一部モデルではバレットモード(セキュリティ機能)にも連動し、グローブボックスのロック制御が可能です。
他の輸入車との構造的な違い
アウディA5のグローブボックスは、BMWやメルセデス・ベンツと比較してビス留め箇所が多く、脱着時の工程がやや複雑です。
無理に取り外そうとするとダンパー部分を破損する可能性があります。作業には慎重さが求められます。
よくある故障やトラブル事例
実際に多いトラブルとしては、以下のような例があります。
- ダンパーが効かずバタンと閉まる
- 内部のストッパーが破損して扉が閉まらない
- ヒンジが緩んで振動音が発生
特に2012年〜2016年モデルにこのような報告が多く、年式によって部品の劣化度合いにも注意が必要です。
整備時に注意すべきポイント
整備や分解の際は、次の点に留意しましょう。
- バッテリー端子を外してから作業する
- 内装パネルを傷つけないよう、養生テープを活用
- ダンパーや配線に無理な力をかけない
これらを守ることで、安全かつ確実に取り外し作業を行えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ダンパーの有無 | ほぼ全グレードに搭載 |
| 開閉方式 | ソフトクローズ+ダンパー制御 |
| 注意点 | 力任せの作業は破損リスク大 |
| 部品価格(参考) | 約7,000〜12,000円(年式・仕様による) |
アウディA5のグローブボックスを外す前に準備するもの
必要な工具と推奨アイテム
作業を始める前に、以下の工具を用意してください。
- プラスドライバー(サイズ2)
- 内張りはがし(樹脂製)
- ラチェットレンチ(8mmソケット)
- 養生テープ
- ライト付きのヘッドランプ
ライトの使用は視認性を確保するために非常に有効です。内張りはがしは金属製ではなく、樹脂製を選ぶと傷防止になります。
作業前に確認しておくべき注意点
車両ごとに異なる仕様があるため、事前に車両のマニュアルを一読しておくことが重要です。また、グローブボックス周辺には電装部品もあるため、感電やショートを防ぐ措置が必要です。
不用意な作業は誤作動や配線断線を引き起こすリスクがあります。
バッテリーのマイナス端子を外す必要性
作業中にエアバッグや電装品が誤作動するのを防ぐため、必ずバッテリーのマイナス端子を外してから作業に入ってください。特にグローブボックス裏にバレットモード用の電源がある車種では、通電状態で作業すると非常に危険です。
車両年式ごとの違いに注意
アウディA5は年式によって内部構造が微妙に異なります。例として、2010年式と2018年式ではネジの配置や配線の位置が異なります。
- 2010〜2015年式:ビス止めが7箇所
- 2016年以降:カバー内部に隠しビスあり
年式により必要な工具や脱着順序が変わるため、確認は必須です。
DIYと整備工場に依頼する場合の比較
自分で作業する場合と整備工場に依頼する場合のメリット・デメリットを比較してみましょう。
| 項目 | DIY | 整備工場 |
|---|---|---|
| 費用 | 0円〜(工具代のみ) | 5,000〜15,000円 |
| 作業時間 | 1〜2時間(初回) | 30分〜1時間 |
| リスク | 部品破損の可能性あり | 保証あり・安心 |
| 対応力 | トラブル時に不安 | 専門的な判断が可能 |
費用を抑えたい方にはDIYも魅力的ですが、確実な作業を希望する場合はプロへの依頼が安心です。
【手順解説】アウディA5グローブボックスの外し方
ステップ1:サイドカバーの取り外し方
まず最初に、助手席側のドアを全開にし、ダッシュボード横のサイドカバーを取り外します。これは内張りはがしを使ってゆっくりと浮かせていくのがポイントです。
- カバーはクリップで固定されており、無理に引っ張ると破損します
- 樹脂製の内装工具を使用し、てこの原理で外すと安全です
強く引くとツメが折れる可能性があるため、力加減には注意が必要です。
ステップ2:ネジの位置と外す順序
グローブボックスは合計6〜7箇所のビスで固定されています。取り外す順番を守ることで、負荷が分散され、パーツにダメージを与えずに作業できます。
- 下部に3箇所、上部に2〜3箇所のビスを確認
- 先に下部→次に上部→最後に側面の順が推奨
ステップ3:配線コネクターの取り扱い方
グローブボックス裏には、照明やセンサー用の配線コネクターが複数接続されています。外す前に手元のライトで配線の状態を確認しましょう。
- 引き抜く前にロック機構を解除する必要があります
- 配線は断線防止のため、根本を持って外すこと
無理に引っ張るとコネクターの端子が破損するため、丁寧な作業を心がけましょう。
ステップ4:本体の引き出しと脱着のコツ
ビスとコネクターをすべて外したら、本体をゆっくりと手前に引き出すことで取り外しが可能です。斜めに持ち上げることで干渉しづらくなります。
- 助手席シートを最大まで後方へ下げると作業が楽
- グローブボックス裏面の干渉部分に注意
ステップ5:再装着時の注意点
再び装着する際は、配線とビスの順序を逆にたどるように戻してください。
- 配線コネクターは「カチッ」と音がするまで確実に差し込む
- ビスは対角線順に軽く仮締めし、最後に本締めする
最後にサイドカバーを取り付け、すべてのパーツがしっかり固定されているかを確認してください。
| 作業項目 | 目安時間 | 注意点 |
|---|---|---|
| サイドカバー取り外し | 5分 | ツメ折れ注意 |
| ビスの取り外し | 10分 | 順番通りに外す |
| 配線コネクター処理 | 5分 | ロック解除必須 |
| グローブボックス脱着 | 5分 | 干渉物に注意 |
| 再装着 | 10分 | 仮締め→本締めの順で |
うまく外れないときの対処法とNG行為
ネジが固くて回らないときの対策
ネジが固着して回らない場合は、ラチェットレンチと潤滑剤(例:CRC 5-56)を併用することで外しやすくなります。無理に力を加えるとネジ山を潰す恐れがあるため注意が必要です。
- 潤滑剤をネジ穴にスプレー後、5分以上放置
- サイズの合ったドライバーで回す
- ネジが斜めになっていないか確認
内装に傷をつけないための工夫
作業中の傷防止には、養生テープやマスキングテープを活用することが有効です。また、工具が直接内装に当たらないようにする配慮も重要です。
- 作業エリア周辺を広めに養生
- 金属工具は布やウレタン素材で包む
- 手袋を着用し、すべり止め効果も狙う
内装材は一度傷が入ると修復が困難なため、事前の対策が不可欠です。
力任せに引っ張るのは絶対NG
グローブボックスは複数の爪や配線で固定されているため、力任せに引くと破損の原因になります。特に2016年以降のモデルは内部配線が複雑です。
- 全ネジを外したか必ず再確認
- カチッという感触が残る場合、爪が残っている可能性あり
- 力を入れる前に構造を再確認
破損を防ぐための養生方法
以下の方法でグローブボックス周辺を保護すると、破損リスクを大幅に減らすことができます。
- 養生テープは厚手タイプを選ぶ
- 角部分にはフェルト素材を重ねる
- 工具接触部にウレタンスポンジを挟む
不安な場合は整備士に相談を
DIYが初めての方や、作業に不安がある方は無理せず整備士に相談することが安全です。実際に「自分で外そうとしてダンパーを破損した」という声も多く寄せられています。
以下は作業時にありがちな失敗例です。
| 失敗事例 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| ネジ穴の破損 | サイズ違いの工具使用 | 適切な工具を準備 |
| 配線断線 | コネクターを引き抜いた | ロック解除を確認 |
| 内装パネルのひび割れ | 力をかけすぎた | 養生と分解手順の遵守 |
実際のユーザー事例とプロ整備士のアドバイス
グローブボックス交換の体験談(ユーザー投稿)
実際にアウディA5のグローブボックスを交換したユーザーからは「初めてでも30分程度でできた」「DIYで2万円以上節約できた」といった声があります。
- 2014年式:ヒンジ破損により自力交換(作業時間40分)
- 2017年式:社外品取り付けで5,000円節約
- 2020年式:整備士のYouTube動画を参考に交換成功
慣れていなくても、丁寧に取り組めば個人でも作業可能という意見が多く見られます。
整備士が語る「初心者がやりがちな失敗」
プロ整備士がよく指摘する失敗例には以下のようなものがあります。
- ビスをすべて外さずに無理やり引っ張って破損
- ダンパーを逆方向に力を加えて破壊
- 配線コネクタを力任せに外して端子が折れる
事前に構造を確認しないと、思わぬ損傷につながる可能性があります。
社外品への交換時に注意すべきこと
社外品のグローブボックスは純正と比べて安価ですが、サイズや取り付け構造が異なるケースがあります。レビューや適合情報を必ず事前に確認しましょう。
- ロック部分が浮くことがある
- 内装色と微妙に違う場合がある
- ネジ穴の位置ズレが生じることも
部品取り寄せ時のトラブル回避策
純正部品をディーラー経由で取り寄せる際、VINコード(車体番号)を伝えると確実です。型式だけでは類似パーツが混在しており、間違った部品が届くこともあります。
- 注文時は「8T○○○〜」などの17桁コードを提示
- 納期は平均3〜5営業日
- キャンセル不可のケースが多いため要注意
修理費用の目安と時間の目安
グローブボックスの交換・修理にかかる費用と時間は以下の通りです。
| 項目 | DIY | 整備工場 |
|---|---|---|
| 部品代 | 5,000〜12,000円(社外品含む) | 純正部品+手数料で15,000円前後 |
| 作業時間 | 30〜60分 | 30分程度(要予約) |
| 保証有無 | なし(自己責任) | あり(3〜6か月) |
コストを抑えたいならDIY、安心を重視するなら専門店が最適です。
関連作業:アウディA5の内装パーツ取り外しガイド
センターコンソールの外し方
アウディA5のセンターコンソールを取り外すには、ドリンクホルダー奥のビスとシフト周辺のパネル分解が必要です。内装はがしで丁寧にカバーを取り除いた後、見えるビスを順番に外していきます。
- 必ずパーキングブレーキをかけた状態で作業
- シフトノブの構造を確認してから脱着
- 一部モデルでは配線コネクタが複数存在
エアコン操作パネルの取り外し手順
エアコン操作パネルは、パネルの上下にあるツメを外すことで取り外せます。下方向から内装はがしを差し込むのがコツです。
一部モデルではタッチセンサー付きのユニットが搭載されており、コネクタに注意が必要です。
ドア内張りの取り外し注意点
ドア内張りはクリップとビスの併用構造で固定されています。ドアハンドル裏やスピーカー付近にビスが隠れているため、事前に位置を把握することが重要です。
- クリップは専用工具で垂直に外す
- ツイーター周辺の配線に注意
- 断線防止のため、配線を無理に引かない
ナビゲーションユニット周辺の分解方法
ナビ周辺のパネルは、エアコン吹出口から下方向にかけて連結しているケースが多く、広範囲にわたるパーツ取り外しが必要です。
配線が密集しているため、写真を撮りながら作業を進めると再装着時に役立ちます。
配線の取り回し・断線防止策
DIY作業でよくあるトラブルが配線の断線や誤接続です。以下のポイントを押さえるとトラブルを未然に防げます。
- 作業前に全コネクタの構造を確認
- 抜く前にコネクタのロック解除を徹底
- 再装着時はカチッという音で確認
特にナビやスピーカー周辺の配線は細く繊細なため、慎重に扱いましょう。
| 部位 | 固定方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| センターコンソール | ビス6本+コネクタ2本 | 配線の誤接続に注意 |
| エアコンパネル | ツメ固定+ビス2本 | ツメ破損に注意 |
| ドア内張り | クリップ8個+ビス3本 | 断線防止のため配線を持たない |
| ナビユニット | ビス4本+複数配線 | 写真記録推奨 |
よくある質問(FAQ)
アウディA5のグローブボックスを自分で外しても保証に影響はありますか?
グローブボックスの脱着だけであれば、通常のメーカー保証が即時無効になることはありません。ただし、作業中に電装品や内装パーツを破損した場合、それに関連する保証対象部位は除外される可能性があります。
作業前に必ず保証書の内容を確認し、心配な場合は正規ディーラーに相談しましょう。
車種によってグローブボックスの構造は違いますか?
はい、異なります。同じアウディA5でも年式やグレードにより構造が違います。例として、2012年式では6箇所のネジ固定が主流ですが、2019年式ではビスとクリップの併用方式になっています。
- 2012年式:固定ビス6本、配線1本
- 2019年式:固定ビス4本+サイドクリップ2点
外した後、うまく閉まらなくなった場合の対処法は?
再装着時にビスの締め付け順やダンパーの位置がずれていると、うまく閉まらないことがあります。
- 一度すべてのビスを緩めてから、対角線順に仮締め→本締め
- ダンパーの可動部が引っかかっていないか確認
それでも改善しない場合は、部品の歪みや破損が原因かもしれません。
エアバッグとの関連性はありますか?
一部モデルではグローブボックスの上部に助手席エアバッグの配線が通っている場合があります。誤って触れたり断線させてしまうと、安全装置が正常に作動しなくなる恐れがあります。
作業前には必ずバッテリーのマイナス端子を外すようにしましょう。
DIYで外して壊してしまったら保険適用されますか?
自損による破損の場合、自動車保険の車両保険では基本的に対象外です。ただし、保証期間内であればメーカーの善意対応があるケースもあります。
保険会社によっては特殊な補償を設けている場合もあるため、契約内容を確認するのが確実です。
工具はホームセンターのもので代用できますか?
基本的には可能です。サイズが合っており、金属製ではなく樹脂製の内張りはがしを使用すれば問題ありません。ただし、トルク管理が必要な場面では専用工具が推奨されます。
| 用途 | ホームセンター品 | 専用整備工具 |
|---|---|---|
| 内張りはがし | ◯(樹脂製) | ◎(柔軟性・耐久性あり) |
| プラスドライバー | ◯(適合サイズ) | ◎(トルク管理付き) |
| ラチェットレンチ | △(精度に注意) | ◎(車載用に最適化) |
まとめ:アウディA5のグローブボックスを安全に外すコツ
アウディA5のグローブボックスを外す作業は、正しい手順と準備さえあれば初心者でも実施可能です。事前に構造を理解し、工具を揃えておくことで、作業中のトラブルを防ぐことができます。
作業時の注意点としては以下の通りです。
- サイドカバーや配線の取り扱いには慎重さが求められる
- 力任せに外さず、構造を確認しながら作業する
- 養生や仮締めなど、細かな配慮が仕上がりを左右する
万が一の破損リスクや電装系の不安がある場合は、専門業者に相談する判断も大切です。特にエアバッグ周辺の作業を伴う年式やグレードでは、安全第一で対応しましょう。
| ポイント | 概要 |
|---|---|
| 必要工具 | プラスドライバー、内張りはがし、ラチェットレンチ等 |
| 所要時間 | 約30〜60分(初回作業想定) |
| 注意点 | 配線、ダンパー、ネジ山の破損に注意 |
| DIY向き? | 初心者でも手順通りに行えば可能だが慎重に |
無理をせず、自信のない場合は整備士に依頼しましょう。安全性と仕上がりの精度が大切です。
