アウディA6のリセール価値とは?

アウディA6は、数ある輸入車の中でもリセール価格が安定して高いモデルとして知られています。特に2020年以降の年式では、中古市場で高値がつく傾向があり、購入時の価値を長く維持できる点が魅力です。

ただ、すべてのA6が同じように評価されるわけではありません。年式やグレードによってリセール差が大きく出るため、購入前にその傾向を理解しておくことが重要です。

「A6を買うならリセールも重視したい」「何年式・どのグレードが得なの?」と悩む方に向けて、本記事ではその答えを明確に解説していきます。

筆者自身も過去にA6アバントを所有し、2年後に高額で売却できた経験があります。そうした実体験も交えながら、2025年の最新動向をふまえて情報をお届けします。

この記事で分かること

  • アウディA6のリセールが高い理由と市場背景
  • リセール価値が高いおすすめ年式とその根拠
  • 人気グレード5選とその評価ポイント
  • 他社ライバル車とのリセール比較
  • リセールを高めるための売却タイミングとコツ

アウディA6のリセールが高い理由とは?

プレミアムセダンとしての市場評価

アウディA6は、メルセデス・ベンツEクラスやBMW 5シリーズと並ぶプレミアムセダンの代表格です。外装・内装ともに高級感があり、装備も充実しているため、3年落ちでも高い査定価格を維持しています。

  • 高級志向のユーザーから安定した需要
  • 中古車市場での人気も継続的に高水準

中古車市場における需要動向

中古車市場では、A6の上位グレードやワゴンタイプである「アバント」が特に人気です。法人需要やファミリー層のニーズが高く、流通量も比較的安定しています。

モデル 中古需要(高・中・低)
A6 セダン
A6 アバント
S6(高性能モデル)

故障率とメンテナンス性の高さ

アウディA6は、2020年以降のモデルで電子制御系の信頼性が向上しています。定期点検を欠かさなければ、大きな故障も少なく、長期所有でも維持費が抑えられます。

  • 10万km超えでもリセールが安定している
  • 整備履歴がある車は査定時にプラス評価

ブランド力とドイツ車の信頼性

アウディは世界的なプレミアムブランドであり、その信頼性は高く評価されています。日本国内でも「壊れにくいドイツ車」としての信頼が厚く、A6の査定にも好影響を与えています。

ブランド 信頼性スコア(10点満点)
アウディ 8.5
BMW 7.9
メルセデス・ベンツ 8.1

A6に多い法人需要とその影響

法人リースや営業車としてA6を選ぶ企業は多く、定期的に車両を入れ替える需要があります。リース終了車が市場に流れることで、中古市場でも品質の良い個体が出回り、再販性が高まります。

走行距離が多い法人車でも、整備記録と内装の状態が良ければ高額査定が狙えます。

リセールが高い年式はいつ?最新相場から検証

2020年式が人気の理由

2020年式のアウディA6は、デザイン刷新と安全装備の強化により中古市場での人気が非常に高いです。特に「45 TFSI クワトロ」や「アバント Sライン」などの上位グレードは、需要と供給のバランスが良く、安定した査定が見込まれます。

  • 2020年式はフルモデルチェンジ後で装備が充実
  • 2年〜3年落ちでの売却が高値につながりやすい

2022年式以降のモデルチェンジの影響

2022年以降では、マイナーチェンジによってデジタルメーターの標準装備化やマトリクスLEDの搭載などが進みました。これにより、上位グレード以外でもリセール価値が上がる傾向が見られます。

年式 変更点
2020年 新型ボディとインフォテインメント刷新
2021年 安全支援機能の強化
2022年 メーター・ライトなどの標準装備向上

初年度登録から3年・5年落ちの価格推移

リセールは一般的に3年落ちで最も高くなる傾向があります。特にアウディA6は、車検前の3年落ちが売却のタイミングとして好まれます。一方で、5年落ちになるとリセール率は大きく下がります。

  • 3年落ち:リセール率約65%(2020年式)
  • 5年落ち:リセール率約45%(2018年式)

年式が古くなると故障リスクや保証切れが影響し、査定額にマイナスが出やすくなります。

コロナ禍・半導体不足による価格高騰の傾向

2021〜2022年にかけては、世界的な半導体不足の影響により新車供給が滞り、中古車価格が一時的に高騰しました。A6も例外ではなく、3年落ちの相場が新車価格の80%以上となるケースもありました。

  • 半導体不足による新車納期の長期化
  • 法人リース車の中古流通が遅れた影響

年式別の平均査定価格を比較

以下はアウディA6の代表的な年式における査定相場の一例です。グレードや走行距離によって前後しますが、年式による査定額の差は明確です。

年式 平均査定額(万円) 平均走行距離(km)
2022年式 480〜520 10,000〜20,000
2020年式 400〜450 20,000〜40,000
2018年式 280〜330 50,000〜70,000

リセールが高いアウディA6のグレード5選

A6 45 TFSI クワトロ

「45 TFSI クワトロ」は、アウディA6の中核グレードとして高い人気を誇ります。2.0Lターボ+四輪駆動というバランスの取れた構成が評価され、リセール率も平均60%以上を維持しています。装備内容と燃費性能のバランスが良いため、中古車市場でも幅広い層に支持されています。

  • リセール率:約62%
  • 法人利用でも選ばれやすいグレード
  • 雪道でも安心なquattro(AWD)搭載

A6 アバント Sラインパッケージ

スポーティでスタイリッシュな装いが特徴の「アバント Sラインパッケージ」は、ワゴンタイプながらもリセールが高いことで注目されています。特にファミリー層やアウトドア志向のユーザーに根強い人気があります。

評価項目 内容
ボディタイプ ステーションワゴン(アバント)
リセール率 約64%
人気カラー グレイシアホワイト・ミトスブラック

A6 40 TDI クリーンディーゼル

燃費と走行性能に優れる「40 TDI」は、長距離走行ユーザーに特に人気です。ディーゼル車ながらも静粛性が高く、維持費を抑えたい人から選ばれています。中古市場では低走行距離の個体が高く評価されています。

  • 平均燃費:約17km/L
  • リセール率:約59%
  • 法人ユーザーの定期入れ替えで市場供給も安定

A6 Sライン テクノロジーパッケージ

高級装備が充実したこのパッケージは、レザーシートやバーチャルコックピットなど視覚・操作性ともに満足度が高いことから、高リセールの要因になっています。中古車でも状態の良いものは高額査定が期待できます。

テクノロジーパッケージ装備なしの同型車より、査定額が15万円以上高い傾向があります。

A6 55 TFSI e プラグインハイブリッド

環境対応と走行性能を両立した「55 TFSI e」は、今後の主流グレードとして注目されています。EV走行とエンジンの切り替えによる利便性が高く、都市部ユーザーを中心に人気が広がっています。

性能項目 内容
EV走行距離 約50km
リセール率 約57%
補助金適用実績 あり(令和4年度基準)

リセールを左右する装備・カラー・オプションとは?

人気カラーは白・黒・グレーが定番

リセールにおいてボディカラーは査定額に大きな影響を与えます。アウディA6では「グレイシアホワイト」「ミトスブラック」「デイトナグレー」が特に人気です。奇抜なカラーは需要が限られ、売却時にマイナス評価となることがあります。

  • ホワイト系は全体の約38%の流通シェア
  • ブラック系は法人・個人両方に需要あり
  • グレー系は落ち着いた印象で評価安定

サンルーフ・マトリクスLEDライトの評価

上級装備の中でもサンルーフやマトリクスLEDヘッドライトは査定アップにつながりやすいポイントです。とくに視認性・安全性の観点で評価が高く、装備されている車は10〜15万円上乗せされるケースもあります。

装備名 査定評価
マトリクスLEDヘッドライト プラス10万〜15万円
パノラマサンルーフ プラス7万〜12万円

レザーシートやウッドパネルの価値

内装の質感もリセール価格に影響を与えます。レザーシートや本木目ウッドパネルは、高級感を求めるユーザーから支持されており、査定アップにつながりやすいオプションです。シートの状態が良好であれば、さらに加点される傾向があります。

  • レザー仕様車は布シートに比べ約5%高評価
  • メンテナンス済み内装はリセール維持に有利

ACC(アダプティブクルーズコントロール)の重要性

先進運転支援システムの中でも、ACCの有無は査定額に大きく反映されます。とくに高速走行が多い地域では需要が高く、安全装備としての評価も上がっています。

装備がない場合、同年式でも査定に10万円以上の差がつく可能性があります。

純正ナビ・ETC2.0・ドラレコの影響

純正装備は中古車購入者からの信頼性が高く、リセールでも加点対象となります。とくに純正ナビやETC2.0、ドライブレコーダーが揃っている車両は「そのまま乗れる安心感」から高評価を得やすいです。

オプション 査定影響度(目安)
純正ナビゲーション プラス5万円
ETC2.0 プラス3万円
前後ドライブレコーダー プラス3万〜5万円

他社ライバル車との比較:アウディA6の優位性

メルセデスEクラスとのリセール比較

アウディA6とメルセデス・ベンツEクラスは同価格帯で比較されることが多いですが、リセール率ではほぼ互角です。ただし、A6の方が中古車市場で在庫回転が速い傾向にあります。見た目のスマートさや装備の先進性が評価されています。

項目 アウディA6 メルセデスEクラス
平均リセール率(3年落ち) 約60% 約61%
在庫回転率(業者卸ベース) やや速い 普通

BMW 5シリーズとA6の中古市場動向

BMW 5シリーズは走りの良さが魅力ですが、内装の質感や静粛性ではA6に軍配が上がります。中古車ユーザーの多くが「上品なインテリア」や「落ち着いた走行性能」を重視し、A6を選ぶ傾向が見られます。

  • A6は内装の質で高評価(特にレザー仕様)
  • 5シリーズはスポーツ志向ユーザー向き

レクサスESとの価格維持率の違い

レクサスESは日本国内での人気が高く、リセール率も比較的高めですが、輸入車であるアウディA6は「外車プレミアム」という独自価値で根強い人気があります。特に法人利用では、A6のブランド性がプラスに働きます。

車種 平均査定価格(3年落ち)
アウディA6 約400万円
レクサスES 約380万円

輸入車 vs 国産車で見るリセールの構造

一般的に国産車の方がリセールは安定していますが、プレミアム輸入車に限っては例外です。アウディA6は一定のブランド需要があるため、年式やグレードにより国産セダンよりも高値で売れるケースも多くなっています。

特に3年以内の高年式A6は、国産の同クラスよりも査定額が20万円以上高くなる例もあります。

法人車両としての採用数の差

法人リース車としては、アウディA6は堅実かつ先進的な印象から、近年採用が増加しています。車格の割に維持費も抑えられることから、営業車や役員車として人気があり、それが中古市場にも好影響を与えています。

  • 法人リース戻りのA6は整備状態が良好
  • リース終了後に高リセールでの売却が可能

リセールを高める売却タイミングとコツ

売却は「車検前」か「年式切替前」が狙い目

車の売却タイミングで最も重要なのは「価値が下がる前に売ること」です。具体的には、車検を迎える直前や年式が切り替わる前が高値査定を狙いやすい時期となります。査定相場は1月と9月に動きやすく、タイミングを見て動くことで5〜10万円の差が出ることもあります。

次の車検まで1年以上ある場合と1か月前では査定額に明確な差がつく可能性があります。

ディーラー下取りより買取専門店が有利?

下取りは手軽ですが、価格面では不利になりがちです。複数の買取専門業者に査定依頼を出すことで、より高額な売却が可能になります。特にアウディA6のような輸入車は、輸入車専門の買取業者が高値をつける傾向があります。

売却方法 特徴 平均査定差額
ディーラー下取り スムーズだが査定額は控えめ 0円(基準)
買取専門店 比較的高額な査定が出やすい +10万〜20万円
輸入車専門業者 輸入車特化で高査定の可能性大 +15万〜25万円

査定額を底上げするメンテナンス記録の重要性

点検整備記録簿があるかどうかは、査定に大きく影響します。定期点検を受けている車は信頼性が高く、再販時にも安心材料になります。記録が揃っていれば、査定時に5万円程度のプラスになるケースも珍しくありません。

  • 記録簿は「新車時からの通し」で保存する
  • 車検時の整備明細書も添えると好印象

査定前にやるべき簡易クリーニングポイント

外装の洗車や室内清掃は、査定時の第一印象に大きく関わります。特にアウディA6のような高級車は見た目の状態が査定に直結します。ホイール・ヘッドライトの黄ばみ取り、フロアマットの清掃など、少しの手間で数万円の査定アップが期待できます。

  • 車内の匂い(芳香剤ではなく無臭が好印象)
  • ハンドル・シートの汚れ除去
  • ナビ画面・メーター周りの指紋除去

一括査定サイトの活用で価格交渉を有利に

複数業者に一括で査定依頼できるサービスは、価格比較と交渉に非常に効果的です。実際に一括査定を利用したユーザーの声では「1社目の査定よりも+18万円で売れた」という実例もあります。交渉材料として他社の見積もりを提示できる点が強みです。

比較項目 一括査定あり 一括査定なし
平均売却価格 +15万〜25万円 0〜10万円
業者数 3社以上比較 1社のみ
価格交渉のしやすさ 高い 低い

よくある質問(FAQ)

アウディA6は何年乗るとリセールが落ちやすい?

リセールの大きな分岐点は5年目と7年目にあります。特に初回車検(3年)を超え、5年目で価値が一段落ち、7年を過ぎると急激に価格が下がる傾向があります。

  • 3年以内:高額査定が出やすい
  • 5年以降:リセール率50%以下が目安
  • 7年以降:下取り価格が一気に減少

7年を超えると年式と走行距離の影響が顕著になります。

アバント(ワゴン)とセダン、どちらがリセールに強い?

中古市場ではアバントの方がやや高く評価される傾向があります。理由は積載性の高さとデザイン性が両立しており、ファミリーユーザーにも人気があるためです。

ボディタイプ 平均リセール率(3年落ち)
セダン 約58%
アバント 約62%

ハイブリッド(PHEV)はリセールに不利?

PHEV(プラグインハイブリッド)はリセールではやや評価が分かれます。高年式かつ低走行であれば高値が付きますが、電池劣化リスクが懸念される5年落ち以降は査定額が下がりやすくなります。

  • 新しいうちは環境対応車として人気
  • 長期保有ではバッテリー状態が査定に影響

法人車両として使ったA6でも売却価格は下がらない?

法人名義の車でも、整備履歴がしっかり残っていればリセールは十分高いです。むしろ定期点検が義務付けられている分、状態が良好な個体が多い傾向にあります。

所有形態 評価の傾向
個人所有 内装の使い方によりバラつきあり
法人リース 点検記録が充実、外装も比較的きれい

車検が近い車は売却前に通すべき?

売却前の車検通過は基本的におすすめしません。理由は「車検費用以上のリターンが査定に反映されにくい」ためです。車検が近くても、そのまま査定に出した方がコストを抑えられるケースが多くなります。

  • 車検費用10〜15万円に対して査定加点は数万円程度
  • 残り車検期間が長い車は査定プラス対象

売却前の車検は「通す必要がある」と判断された場合のみで十分です。

リセールが高い時期・季節はある?

中古車市場が活発になるのは3月・9月前後の需要期です。この時期は販売業者が在庫確保に動くため、買取価格が上がりやすくなります。逆に年末年始や梅雨時期は査定額が低下しがちです。

リセールの傾向
1月〜2月 在庫調整でやや安値
3月 繁忙期、査定アップ傾向
6月〜7月 梅雨時期で需要減
9月 決算期で買取強化

まとめ:アウディA6のリセールを最大化するために

アウディA6は、年式・グレード・装備次第で高いリセールが狙える輸入車です。とくに法人需要が高いことや、装備面での差別化によって、中古市場でも安定した人気を誇ります。

リセールを意識するなら、購入時から戦略的にモデル選定・オプション選びを行うことが重要です。また、売却タイミングや業者の選び方でも査定額に10万円以上の差が出るため、十分な比較と準備が求められます。

  • 人気グレードは「45 TFSI クワトロ」や「アバント Sライン」
  • 3年落ち・車検前が高値で売却しやすい時期
  • ホワイトやブラックなど定番色が査定に有利
  • マトリクスLEDやサンルーフ付きは加点対象
  • 一括査定や輸入車専門買取での比較が必須

「どうせ売るなら、高く売る」──そのためには、情報とタイミングの把握がすべてです。